VCF

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (6)

これまで OTA の SPICE マクロ・モデルとして、NS 社の web サイトからダウンロードできる LM13700 のモデルを使ってきましたが、今回 JRC (新日本無線) の web サイトからダウンロードできる NJM13600 の SPICE マクロ・モデルを使ってみてうまく行ったので…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (5)

今回は biquad/状態変数型 2 次 VCF の「発振」についてです。 (普通の) OP アンプを使った (反転入力型) 状態変数型 2 次フィルタの回路を下に示します。 「反転入力型」というのは、フィルタ入力と LPF 出力との間が「逆相」になる回路方式であることを示…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (4)

今回は、LM13700 の SPICE モデルを 3.3 V 単一電源で動作させて、現実の回路に近い形で AC 解析を行います。 LM13700 を 3.3 V 単一電源で動作させる場合の問題点として、出力コンプライアンス電圧の幅が狭くなることがあげられます。 出力回路はプラス電源…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (3)

この回路を LTSpice で AC 解析するための回路図を下に示します。

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (2)

下の図の OTA による回路での LPF 入力 から LPF 出力までの伝達関数を求めてみます。 まず、A1、C1、B1 および β の「ローカル・フィードバック」を行っている「不完全積分器」の部分の伝達関数 G(s) を求めます。

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (1)

OTA (Operational Transconductance Amplifier) / VCA / PGA (Programmable Gain Amplifier) を使った 2 次特性の VCF の SPICE シミュレーション / ブレッドボード上の実験を行っています。 カットオフ周波数の電圧制御のためには電圧可変要素を 2 個使用し…

3V単一電源動作の VCF (13)

Arp 型のアンチログ回路を、複合トランジスタではなく、ディスクリートの 2SA1015 と 2SA1815 とを使った場合の VCF 発振周波数の測定結果のグラフを下に示します。 前回と同様に、低域で周波数が高くなる現象があり、気になって、いろいろ調べていました。 …

3V単一電源動作の VCF (12)

アンチログ回路部分を、PNP と NPN トランジスタの組み合わせによる、いわゆる Arp 型の方式のものに変え、レゾナンスを上げて VCF を発振させた発振周波数の特性を測定してみました。 下に回路図を示します。

3V単一電源動作の VCF (11)

3V単一電源動作の VCF 回路を、ブレッドボード上に実際に回路を組んで実験してみました。 現在、アナログ・シンセサイザー・システムの VCF モジュールとして評価するための環境はないので、単に PC で発生させた信号を入力して、出力の波形観察、周波数特性…

3V単一電源動作の VCF (10) - 3Vトランジスタ・ラダー回路のシミュレーション (1)

前回の記事「3V単一電源動作の VCF (9)」は 2009 年 3 月 24 日付けだったので、約 1 年半ぶりになりますが、3 V 電源で動作するトランジスタ・ラダー型 VCF の実験を再開しました。 Minimoog の回路では、ラダー 4 段 + 差動入力段 + アンチログ出力の、合…

MS-20 タイプの VCF (7)

VCF

ミューティング用トランジスタを使って作成した MS-20 前期型の VCF 回路の周波数特性を測定してみました。 回路図を再掲します。

MS-20 タイプの VCF (6)

今回は、ミューティング用トランジスタとベース結合アンチログを組み合わせて MS-20 前期型 VCF 回路を構成し、SPICE シミュレーションの実行、および実際に回路の作成をしてみました。 まだ回路定数のチューニングが必要ですが、作成した回路を下に示します…

MS-20 タイプの VCF (5)

VCF

ミューティング用トランジスタの HN1C03F にベース結合アンチログを組み合わせた回路で、ON 抵抗の変化を測定してみました。 結論としては、低 ON 抵抗の領域で直線性の悪化が見られますが、ON 抵抗の変化のレンジとしては、10 オクターブ以上得られているこ…

MS-20 タイプの VCF (4)

VCF で可変抵抗素子として使う飽和状態のトランジスタに、ベース結合アンチログ回路を組み合わせて LTspice で ON 抵抗の変化をシミュレーションしてみました。 トランジスタのエミッタ/コレクタは、信号の入力/出力端子として使われるので、直接には信号を…

MS-20 タイプの VCF (3)

VCF

次の 3 種類のデバイス 2SC1815-GR 2SC3113-B HN1C03F について、特性を測定してみました。 測定は手動で行ったので、IB を細かく変えて多数測定するわけにはいかず、IB=1μA での測定 3 回と、2SC1815 の場合だけ IB=50μA での測定の、合計 4 回の測定を行い…

MS-20 タイプの VCF (2)

houshu さんのブログの記事Korg MS10 & MS20 Filters アナログ電子楽器の回路を読む/ウェブリブログや、RJB さんのブログの記事http://www.rjblog.net/archives/2008/e000290.phpで、 Tim Stinchcombe さんの MS-10/MS-20 の VCF (前期型/後期型の両方) の動…

MS-20 タイプの VCF (1)

VCF

今回から VCO をちょっと離れて、VCF それもいわゆる「MS-20 前期型」の VCF について寄り道します。 それは、高 hFE トランジスタを調べている過程で、「ミューティング用トランジスタ」の存在を知り、それが MS20 タイプの VCF で可変抵抗として使うトラン…

3V単一電源動作の VCF (9) - Minimoog 回路のシミュレーション (5)

今回は、トランジスタ・ラダー構成で、1次の (電圧可変) オールパス・フィルタ (APF) を実現します。 4次 LPF 特性を実現できるトランジスタ・ラダー回路を使いながら、まともに実現できるのは1次 APF 特性に過ぎないので、ここまで来ると、かなり無理や…

3V単一電源動作の VCF (8) - ブレッドボード(4)

ブレッドボードでトランジスタ・ラダー構成上に Bach トポロジーの2次 LPF/BPF を実現する実験を行いました。 回路図を下に示します。

3V単一電源動作の VCF (7) - Minimoog 回路のシミュレーション (4)

今回は、トランジスタ・ラダー回路の「構成」だけを利用して、Q 可変の LPF に仕立てる原理としては Sallen-Key 型の方法を採用した回路について説明します。 いま、「Sallen-Key」といいましたが、各1次 RC フィルタの間にバッファが入る構成については、…

3V単一電源動作の VCF (6) - ブレッドボード(3)

BPF13 についてブレッドボードで実験してみた結果を示します。(回路図はこちら→) 回路図には、BPF13、BPF11、HPF10 の各入力を示してありますが、実験してみたのは BPF13 だけです。 BPF12 に対応するラダー段は回路の簡略化のため、カレントミラーの入力側…

3V単一電源動作の VCF (5) - Minimoog 回路のシミュレーション (3)

2 次の伝達関数を実現する、バイクワッド (双二次: biquad) 回路あるいはステートバリアブル (状態変数: state variable) 回路では、ひとつの回路から LPF/BPF/HPF などの複数のフィルタ出力を同時に取り出すことができます。 Moog タイプのトランジスタ・ラ…

3V単一電源動作の VCF (4) - ブレッドボード(2)

ブレッドボードの写真を下に示します。 画面上部が NJM317 による 3V 電源、画面下部左側の 16 ピン DIP IC が NPN トランジスタアレイ TD62507P、画面下部中央少し右よりに変換基板に実装した 2SA1618 を2個並べてあります。 少し見えにくいのですが、右側…

3V単一電源動作の VCF (3) - ブレッドボード(1)

ブレッドボード上に実験回路を組んでみて、一応の動作を確認しました。 実験している回路図はこちら (→) です。 ブレッドボード上の面積の節約のため、差動増幅部には、低電圧オーディオ・パワーアンプ IC である LM386 を使用しました。 ノイズの問題などか…

3V単一電源動作の VCF (2) - Minimoog 回路のシミュレーション (2)

VCF のレゾナンス (Moog 用語ではエンファシス) を下げた状態、つまり、負帰還量を下げた状態でのシミュレーション結果のグラフを下に示します。

3V単一電源動作の VCF (2) - Minimoog 回路のシミュレーション (1)

これまで、トランジスタ・ラダー型フィルタの回路シミュレーションをきちんとやったことがなかったので、まずは、原型となる Minimoog のオリジナル回路の LTSpice シミュレーションを行いました。 結果の周波数特性 (AC 解析) のグラフを下に示します。

3V単一電源動作の VCF (1)

「Analog2.0」の作者の Gan さんが、ブログ「Gaje」で Analog2.0 最後のモジュール VCF の設計が固まったことを報告してらっしゃいます。 OTA 使用のタイプから設計変更した回路はまだナイショということですが、VCF 基板の写真を見れば、一目で Moog タイプ…