OWON SDS1104 (3)

 今回は、ディジタルオシロにとって重要な性能の指標のひとつである AD コンバータのサンプリング・レートの話です。
 SDS1104 は最高サンプリング・レートが 1 G サンプル/s ですが、これは単一のチャネルのみ表示させた場合で、全 4 チャネルを表示させると各チャネル当たりのレートは 250 M サンプル/s まで低下します。
 これは、ハードウェア的には 250 M サンプル/s の AD コンバータが、それぞれの入力チャネルに対して 1 インスタンスずつ割り当てられていると考えられます。 250 M サンプル/s までのレートでは 4 つの AD をフルに使って全 4 チャネル同時サンプリングを行い、より少ないチャネル数に対しては「空き」となった AD を利用して、「タイム・インターリーブ」によってサンプリング・レートを上げていると思われます。

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OWON SDS1104 (2)

 今回は、表示部分について述べます。
800 ピクセル × 480 ピクセルの 7 インチ LCD パネルが使われており、アスペクト比 5:3 の「ワイド」画面を活かして、波形の表示領域もワイドになっています。
 一般的なオシロでは表示エリアは水平 10 div、垂直 8 div ですが、本機では、水平 15.2 div、垂直 8 div が表示エリアとなっています。
 画面中央を原点、つまり (0, 0) div とすると、水平方向 ±7.6 div、垂直方向 ±4 div が表示範囲です。 この 1 div あたり 50 ピクセルで構成されており、表示範囲をピクセル単位で表すと水平 760 ピクセル、垂直 400 ピクセルになります。

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4 次 VCF CEM3320/V3320 (24) --- CV 漏れ補正 (3)

  CV 漏れ補正状態の測定の最後は、4 次 LPF などで全ステージが直結される構成、つまり、

  • (ステージ 1) → (ステージ 2) → (ステージ 3) → (ステージ 4)

となる場合の測定です。

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4 次 VCF CEM3320/V3320 (23) --- CV 漏れ補正 (2)

 今回は、ゲインセル 2 段を直結したものが 2 組 、つまり、

  • (ステージ 1) → (ステージ 2)
  • (ステージ 3) → (ステージ 4)

となる構成での測定です。
 下に CEM3320/V3320 側の回路を示します。 ステージ間の接続を主に表現しており、電源まわりや CV まわりは省略しています。 Arduino 側の回路は変更ありません。

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4 次 VCF CEM3320/V3320 (22) --- CV 漏れ補正 (1)

 CEM3320 / V3320 のマイナス電源側の回路は少し特殊な形となっていて、いわゆる「CV 漏れ」(CV feed through) 補正量の調整の機能も兼ねています。
 電源まわり (プラス電源ピン、グラウンド・ピン、マイナス電源ピン) の回路を下に示します。

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