SPICE

1/12 オクターブバンド・フィルタ (8)

DABP (Dual Amplifier BandPass) フィルタの実験をしていて、目的の Q の設計値約 35 に対して、実測すると Q が約 27 と 30 % 近くも低い値になってしまう現象に悩まされていました。 OP アンプを交換してみても、コンデンサを交換してみてもあまり改善せず…

1/12 オクターブバンド・フィルタ (7)

(連続時間) アナログ・フィルタでの実現の第一歩として、 SPICE シミュレーション上での検討を行いました。 次の 3 つの回路方式を対象とします。 MFB (Multiple FeedBack) 2 次 BPF Sallen-Key 2 次 BPF DABP (Dual Amplifier BandPass) 2 次 BPF 状態変数…

1/12 オクターブバンド・フィルタ (5)

ディジタル・フィルタによる実現の後は、サンプル値信号処理システムであるスイッチト・キャパシタ・フィルタで 1/12 オクターブ・バンド・フィルタを作ってみることにしました。 具体的なデバイスとしては、以前に VCF としての応用も試した MF10 (MAXIM 製…

アナログシンセの VCO ブロック (58) --定番アンチログ回路の直列エミッタ抵抗誤差補償

Minimoog の VCO の「高域補償」は、後期型回路では「Franco の補償」を使っていますが、前期型回路ではアンチログ出力電流を検出して CV サミング・アンプにフィードバックする方式になっています。 この方式の回路を LTspice でシミュレーションして、アン…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (8)

3.3 V 単一電源での実現を念頭に置いたベース結合型のアンチログ回路を下に示します。 前回同様、LTSpice での回路シミュレーションが目的なので、実際に動作させるには追加の回路要素が必要になります。 アンチログ出力側の Q3、Q4 周辺の回路は前回のエミ…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (7)

OTA 2 個でカットオフ周波数とレゾナンスを電圧制御できる 2 次特性 VCF 用のバイアス電流を作成するアンチログ回路について、もう少し具体的な話をします。 今回はエミッタを結合した差動ペアのベース間に CV を加える一般的な形式のアンチログ回路について…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (6)

これまで OTA の SPICE マクロ・モデルとして、NS 社の web サイトからダウンロードできる LM13700 のモデルを使ってきましたが、今回 JRC (新日本無線) の web サイトからダウンロードできる NJM13600 の SPICE マクロ・モデルを使ってみてうまく行ったので…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (4)

今回は、LM13700 の SPICE モデルを 3.3 V 単一電源で動作させて、現実の回路に近い形で AC 解析を行います。 LM13700 を 3.3 V 単一電源で動作させる場合の問題点として、出力コンプライアンス電圧の幅が狭くなることがあげられます。 出力回路はプラス電源…

OTA/VCA/PGA を使用した 2 次特性 VCF (3)

この回路を LTSpice で AC 解析するための回路図を下に示します。

アナログシンセの VCO ブロック (45) -- マルチ出力アンチログ回路(2)

実際の回路の Vbe(MIN) 側の定電流回路を左に示します。 原理を示すブロック図でのバッファ・アンプは省略されており、定電流回路の OP アンプでトランジスタのベースおよびアナログスイッチ入力をドライブします。 その OP アンプ出力と、負荷回路とは、直…

3V単一電源動作の VCF (10) - 3Vトランジスタ・ラダー回路のシミュレーション (1)

前回の記事「3V単一電源動作の VCF (9)」は 2009 年 3 月 24 日付けだったので、約 1 年半ぶりになりますが、3 V 電源で動作するトランジスタ・ラダー型 VCF の実験を再開しました。 Minimoog の回路では、ラダー 4 段 + 差動入力段 + アンチログ出力の、合…

PIN フォトダイオードによるガンマ線検出回路 (7)

今回の実験回路の波形整形は、簡易的な方法で行っていますが、それを説明する前に、Maxim のアプリケーション・ノート AN2236 の回路を題材に、もうちょっと「ちゃんとした」方法について、LTSpice によるシミュレーションで示したいと思います。 Spice シミ…

PIN フォトダイオードによるガンマ線検出回路 (6)

以前の記事で、オシロでアンプの出力パルスを観察すると、パルスが「太い」ものが混じっていることについて書きました。 どうも、これは、フォトダイオードの性質によるものらしいことが分かりました。 そこで、アンプのフィルタ部の回路定数を変更し、パル…

PIN フォトダイオードによるガンマ線検出回路 (3)

今回は、LTSpice によるトランジェント解析で、パルス出力の時間波形を求めます。 波形自体は、すでに 9 月 10 日の記事に掲載してあります。 シミュレーションに使用した回路図を下に示します。 OP アンプのマクロ・モデルとしては、LTSpice 組み込みの LTC…

PIN フォトダイオードによるガンマ線検出回路 (1)

またまた、シンセとは離れて、PIN フォトダイオードによるガンマ線検出回路の実験をしています。 世の中では、浜松ホトニクスの S6775 を使った事例が多いようですが、価格は秋月でも 1 個 500 円であり、うまく行かなかった場合のダメージが大きいので、受…

BBD コーラス (10) -- 逆数特性の VCO (5)

前回は、固定周波数のリセット型発振回路としての働きまでを説明しましたが、今回は、逆数特性の VCO としての機能を持たせる部分について説明します。 具体的には、下の図の (A) に示す、D1 より左側の部分の回路です。 回路としては、エミッタフォロアのエ…

3.3 V ノイズジェネレータ (8)

これまで述べて来たのは、各段のラグ・リード・フィルタをバッファを介して接続したり、「低域」と「高域」のように中心周波数の比が約 80 となって互いに影響しにくい状態のラグ・リードをパッシブの状態で組み合わせる方法でした。 この方法には、(各段が…

3.3 V ノイズジェネレータ (7)

これまでの方針をふまえて、-3 dB/oct (-10 dB/dec) 特性のフィルタ回路の LTspice シミュレーションを行い、実際にブレッドボード上に実験回路を作成して特性を測定してみました。 まず、下に LTspice に入力した回路図を示します。

3.3 V ノイズジェネレータ (6)

前回述べたように、理想特性でもある、折れ線近似での遷移域 (-3 dB/oct スロープの直線部分) の下端の周波数と上端の周波数との比は「9」になります。 したがって、中心周波数の比を 9 に取った2つのラグ・リード・フィルタをバッファを介して従続接続すれ…

アナログシンセの VCO ブロック (41) -- 温度補償回路(7)

3.3 V 動作の VCO 回路の次の段階として、通常は温度係数 +3300 ppm/℃ の抵抗 (TEMPCO) を使うオクターブ・スパンの温度補償を、TEMPCO を使わずにトランジスタ・アレイ内の差動ペアを利用して行う回路を考えています。 まだ回路は組んでいませんが、LTspice…

MS-20 タイプの VCF (6)

今回は、ミューティング用トランジスタとベース結合アンチログを組み合わせて MS-20 前期型 VCF 回路を構成し、SPICE シミュレーションの実行、および実際に回路の作成をしてみました。 まだ回路定数のチューニングが必要ですが、作成した回路を下に示します…

MS-20 タイプの VCF (4)

VCF で可変抵抗素子として使う飽和状態のトランジスタに、ベース結合アンチログ回路を組み合わせて LTspice で ON 抵抗の変化をシミュレーションしてみました。 トランジスタのエミッタ/コレクタは、信号の入力/出力端子として使われるので、直接には信号を…

MS-20 タイプの VCF (2)

houshu さんのブログの記事Korg MS10 & MS20 Filters アナログ電子楽器の回路を読む/ウェブリブログや、RJB さんのブログの記事http://www.rjblog.net/archives/2008/e000290.phpで、 Tim Stinchcombe さんの MS-10/MS-20 の VCF (前期型/後期型の両方) の動…

リボンコントローラ回路 (2)

前回の回路で言い忘れていましたが、あの回路はリボン・センサである SoftPot のすぐそばに実装する「センサ・アンプ」部で、シンセ用の CV やゲート信号は (センサ部とはケーブルで接続される) 後置の本体回路で生成します。 また、前回は、押す/押さない/…

別のアンチログ回路 (3) -- アナログシンセの VCO ブロック (40)

前回の回路は、差動入力電流に対してアンチログ特性の出力電流を得るものですから、ピッチ CV のサミング・アンプが差動電流出力でなければ、何らかの形の電圧-差動電流変換回路が必要になります。 まず思いつくのがエミッタ直結のトランジスタ2個による差…

別のアンチログ回路 (2) -- アナログシンセの VCO ブロック (39)

まず、文献 [*1] の中の 第5章 増幅回路、5.6 差動電流増幅回路(4)、pp.127、図5.10 出力電流が指数的に増大する差動電流増幅回路 について説明します。 *1:青木 英彦 著:「アナログICの機能回路設計入門―回路シミュレータSPICEを使ったIC設計法 (C&E TUTOR…

別のアンチログ回路 (1) -- アナログシンセの VCO ブロック (38)

アンチログ回路については、これまで「VCO」カテゴリの中に入れていましたが、「アンチログ」のカテゴリを新設しました。 以前、単電源・低電圧での実現に適した、「ベース結合アンチログ」と名付けた回路を示しましたが、今回、別の回路を考えました。 とい…

V2164 の特性測定 (6)

前回の補償回路は、Vc の値により変化するベース電流に、シンク方向の補償回路の電流を重畳し、差動ペアの左右それぞれのトータルのバイアス電流を均等に保つものでした。 今回はシンク方向のベース電流にソース方向の補償電流を重ね、バイアス電流をゼロに…

V2164 の特性測定 (5)

LTspice 用の SSM2164 シミュレーション回路にベース電流補償回路を組み込んでみました。 (回路図は→こちら) 補償回路部分の回路を下に示します。

アナログシンセの VCO ブロック (37) -- 温度補償回路(7)

SSM2164 のゲインセルの差動ペアのベースには、VCA としてのコントロール電圧入力端子 Vc に外部から加えられる電圧を内部の抵抗で 1/10 に分圧したものが与えられています。 前回の「差動ペアのベースに接続されている抵抗」とは、この分圧回路の 4.5 kΩ と…