SPICE

アナログシンセの VCO ブロック (37) -- 温度補償回路(7)

SSM2164 のゲインセルの差動ペアのベースには、VCA としてのコントロール電圧入力端子 Vc に外部から加えられる電圧を内部の抵抗で 1/10 に分圧したものが与えられています。 前回の「差動ペアのベースに接続されている抵抗」とは、この分圧回路の 4.5 kΩ と…

アナログシンセの VCO ブロック (31) -- 温度補償回路(1)

houshu さんがブログ 「アナログ電子楽器の回路を読む」 の 2009/08/26 付けの記事 「Exponential Converter Using SSM2164 Pt.1」 (→こちら) で VCA チップの SSM2164 を使った CV の温度補償 (絶対温度 T に比例したゲインを持たせる) と、同じ VCA 利用の…

シュトレーレ回路 (2) -- シュトレーレ・アッテネータ (1)

OP アンプと可変抵抗を使用した反転増幅回路で、回路定数の決定に「シュトレーレ近似」を使い、6 dB の範囲内でゲインを連続可変可能な回路を、ここでは「シュトレーレ・アッテネータ」と呼ぶことにします。 反転増幅回路ですから、「アッテネータ」といって…

SX-150 の VCO の温度補償 (13) -- その他の補償 (1)

これまでは、ベース電流補償のような回路的な要因による誤差を扱ってきましたが、ここでは、トランジスタ自体の持つ誤差の補償を考えてみたいと思います。 理想的な ΔVbe - Ic 特性を阻害する要因のひとつとして、「エミッタ直列抵抗」としてシミュレーショ…

SX-150 の VCO の温度補償 (2) -- 回路と LTSpice シミュレーション (2)

回路シミュレーションには、無償で利用できる Linear Technology 社の「LTSpice/SwCAD III」を利用しています。 公開されている SX-150 の (定数入り) 回路図では、NPN トランジスタは 2SC1815 を使っているように記されていますが、実際の回路ではチップト…

アナログシンセの VCA ブロック (1)

OTA の話が出たついでに、少し VCA に寄り道します。 LTspice で LM13700 のリニアライジング・ダイオードを使った場合と、使わなかった場合の特性をシミュレーションしてみました。

LM13700 の SPICE モデル

VCF, VCA などで良く使われるオペレーショナル・トランスコンダクタンス・アンプ (OTA) の LM13700 の SPICE モデルは NS のサイト(→こちら)で公開されています。 無償で利用できる Linear Technology 社の LTSpice/SwCAD III に組み込んで問題なく使えるの…