2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧
これまでは、ベース電流補償のような回路的な要因による誤差を扱ってきましたが、ここでは、トランジスタ自体の持つ誤差の補償を考えてみたいと思います。 理想的な ΔVbe - Ic 特性を阻害する要因のひとつとして、「エミッタ直列抵抗」としてシミュレーショ…
これまでベース電流補償回路について述べてきましたが、そもそもベース電流が流れなければ、補償する必要はありません。 Q2 のベースをドライブする Q902 を NPN トランジスタではなく、Nチャネル MOSFET にすればゲート電流は流れません。 ただし、Q901 の …
これまでの回路では、抵抗 R902 によって約 1 μA の参照電流を直接設定していました。 しかし、この方法ではアンチログ入力電圧によって電流の設定値が減少してしまう欠点があります。 単なる抵抗の代わりに定電流源を使用すれば、この問題は解決します。 こ…
まず、「OP-07」方式の変形を下に示します。 これは、電流のコピーと 倍する順番を入れ替えたものです。
前回述べたように、ベース電流補償はリセット型 VCO の高域補償に振り替えて行うことができます。 これから述べるアンチログ回路内部でのベース電流補償は、温度特性が良好な方式では追加のトランジスタを2個以上必要とするので、実用的な価値は低いかも知…
この回路は「ベース電流補償型カレントミラー回路」を基本とするものなので、Q2 のベース電流は Q902 のエミッタから供給されますが、Q902 自体のベース電流は R902 を通じて流れ、その分、Q901 のコレクタ電流が減ってしましいます。 この Q902 のベース電…
ブレッドボードのアルミ板をグラウンドに落とした上で、ベース結合アンチログ回路の特性を再測定しました。 コレクタ電流 の測定のためテスタを接続すると、テスタリードを通じてハムが乗ってしまうので、電流を実測するのはあきらめ、計算によって求めるこ…
前回、測定回路が電流値の低い部分で不安定と書いたのですが、実際には、電源ハムが乗ったせいであることが分かりました。 測定回路を秋月で扱っているブレッドボード「EIC-104」上に組んだのですが、土台のアルミ板に触れると誘導するハムの量が変化します…
ベース結合アンチログ回路の特性の測定結果から CV 電圧と Q2 のコレクタ電流 (の対数) との間の回帰直線を求めました。 このうち、 の小さい部分は測定誤差が大きく、また、 の大きい部分は Q902 のベース電流による誤差が大きいと考えられるので、電流の最…
これまで「SX-150 用の温度補償回路」と呼んできましたが、もっとシンプルに「ベース結合アンチログ回路」と呼ぶことにします。 やっと、ベース結合アンチログ回路の特性を測定しました。 今日の記事では結果のグラフを示すだけとし、詳しい解析は次回以降の…