V2164

SSM2164 応用回路 (2) --- GSS 回路 (1)

SSM2164 (V2164) の別の応用例として、以前の記事 (→こちら) で触れた、ギルバート・サイン・シェーパー (Gilbert Sine Shaper) を取り上げます。 Gilbert Sine Shaper (以下「GSS 回路」) では、複数の tanh(・) 特性を合成してサイン特性を近似しています…

SSM2164 応用回路 (1) --- PTAT 電圧源

SSM2164 (V2164) の応用回路として、絶対温度に比例した電圧を出力する PTAT (Proportional To Absolute Temperature) 電圧源を作ってみました。 簡単に言ってしまえば、チップのジャンクション温度を測る温度計です。 このような応用には、 OVCE の「Elemen…

V2164 の特性測定 (6)

前回の補償回路は、Vc の値により変化するベース電流に、シンク方向の補償回路の電流を重畳し、差動ペアの左右それぞれのトータルのバイアス電流を均等に保つものでした。 今回はシンク方向のベース電流にソース方向の補償電流を重ね、バイアス電流をゼロに…

V2164 の特性測定 (5)

LTspice 用の SSM2164 シミュレーション回路にベース電流補償回路を組み込んでみました。 (回路図は→こちら) 補償回路部分の回路を下に示します。

V2164 の特性測定 (4)

US Patent 4,823,093 "DYNAMICALLY BIASED VOLTAGE CONTROLLED ELEMENT" の Fig.6 の一部を抜粋し、少々の変更を加えた図を下に示します。 これは NPN トランジスタ 7 個からなるベース電流補償回路です。

V2164 の特性測定 (3)

SSM2164 の回路構成に何か名前が付いていないかを調べていたら、同様の構成を持つ SSM2014 / SSM2018 / SSM2118 のデータシートに「Frey Operational Voltage Contorolled Element」(略称は「OVCE」、「Frey」は人名) という記述を見つけました。 「OVCE」と…

V2164 の特性測定 (2)

ゲインセルのテイル電流や、Vc 端子に接続されていないほうのトランジスタのベース電流は、チップ内部の量なので、当然、外部から直接測定することはできません。 テイル電流は前回の測定で求めた関係を使えば、30 μA のオフセットはあるものの、MODE 電流値…

V2164 の特性測定 (1)

温度補償回路の実験の前に、SSM2164 のコンパチ品である coolaudio V2164 チップ自体の特性を測定してみることにしました。 差動ペアのベース入力抵抗が気になるので、外部からベース電流を測ってみましたが、意外な結果となりました。 それは後回しにして、…