2012-01-01から1年間の記事一覧
今回は biquad/状態変数型 2 次 VCF の「発振」についてです。 (普通の) OP アンプを使った (反転入力型) 状態変数型 2 次フィルタの回路を下に示します。 「反転入力型」というのは、フィルタ入力と LPF 出力との間が「逆相」になる回路方式であることを示…
今回は、LM13700 の SPICE モデルを 3.3 V 単一電源で動作させて、現実の回路に近い形で AC 解析を行います。 LM13700 を 3.3 V 単一電源で動作させる場合の問題点として、出力コンプライアンス電圧の幅が狭くなることがあげられます。 出力回路はプラス電源…
この回路を LTSpice で AC 解析するための回路図を下に示します。
下の図の OTA による回路での LPF 入力 から LPF 出力までの伝達関数を求めてみます。 まず、A1、C1、B1 および β の「ローカル・フィードバック」を行っている「不完全積分器」の部分の伝達関数 G(s) を求めます。
OTA (Operational Transconductance Amplifier) / VCA / PGA (Programmable Gain Amplifier) を使った 2 次特性の VCF の SPICE シミュレーション / ブレッドボード上の実験を行っています。 カットオフ周波数の電圧制御のためには電圧可変要素を 2 個使用し…
今回は、各種の誤差要因とその影響について考えてみます。 回路自体は OP アンプにレイル・ツー・レイルタイプではなく、手ごろな LM358 / LM324 / LM2904 / LM2902 を使用した場合でも、精度はともかく動作はするように考慮してあります。 実際、ブレッドボ…
アナログスイッチおよび LPF 部の回路を 1 系統分だけ下に示します。 OP アンプ出力と、アンチログ出力トランジスタのベースとの間の 1 kΩ 抵抗は、前回説明したように、ベース電流を制限してトランジスタを保護するためのものです。 LPF 部は OP アンプを 1…
実際の回路の Vbe(MIN) 側の定電流回路を左に示します。 原理を示すブロック図でのバッファ・アンプは省略されており、定電流回路の OP アンプでトランジスタのベースおよびアナログスイッチ入力をドライブします。 その OP アンプ出力と、負荷回路とは、直…
このところマイコンのプログラムばかり作っていましたが、久々にアナログシンセ回路の実験をしています。 それは、 CA3046、TD62507、TD62501 などのトランジスタ・アレイを使い CV として MIDI2CV からの PWM 信号 (ディジタル値) でドライブする 温度補償…
インターフェース誌 2012 年 7 月号付属 DVD-ROM 収録の「PizzaFactory8 (CQ 版)」でビルド可能な TGFM3 の HEX パッケージと、ソース・バッケージを公開しました。 (→こちら) からアクセスできますが、ファイル本体は Yahoo ボックス上に置いてあります。
gcc の「-mstructure-size-boudary=」オプションの指定による違いについて、ハードウェア・ウォッチドッグ・タイマにアクセスする部分を具体例として示します。 まず、「mb9b610t.h」中のハードウェア・ウォッチドッグ・タイマの union / struct 定義部分を…
「インターフェース」誌 2012 年 7 月号の付属 DVD-ROM には、Eclipse/CDT + gcc ツールチェイン (gcc 4.6.0) による、無償で使える統合開発環境「PizzaFactory 8 (CQ 版)」が収録されています。 「CQ 版」という表現からは、6 月号付属の FM3 基板にカスタ…
同じ Cortex-M3 コア搭載のマイコンでも、STmicroelectronics の STM32F シリーズや、NXP の LPC17xx シリーズには、シリアル入力オーディオ DAC とインターフェスするための I2S モジュールが内蔵されています。 これらのモジュールでは、インターフェース…
FM3 には、シリアル・インターフェースの系統に属する UART、SPI、LIN および I2C の 4 つの機能を、ひとつの周辺モジュールに集約した、「マルチファンクションシリアルインターフェース」(MFS: Multi Function Serial interface) が 8 組内蔵されています…
TGFM3 の HEX パッケージと、ソース・バッケージを公開しました。 (→こちら) からアクセスできますが、ファイル本体は Yahoo ボックス上に置いてあります。
これまで、FM 音源プログラムのアプリケーションでは、周辺ハードウェア回路を実装し、マイコン基板を搭載するための「ベースボード」として、外形寸法 155 mm x 114 mm の秋月 A タイプ・ユニバーサル基板 (P-00185) を使ってきました。 しかし、今回は A …
CQ-FRK-FM3 基板 (Cortex-M3 コア搭載富士通製マイコン MB9BF618T) 用の FM 音源プログラム「TGFM3」ができました。 近日中に公開します。 今回、新たに追加した機能はありませんが、従来のバージョンで実現されていた機能は全て盛り込んだ「フル機能バージ…
インターフェース誌 2012 年 6 月号付属の CQ-FRK-FM3 基板 (富士通製 Cortex-M3 コア搭載マイコン MB9BF618T) 用の FM 音源プログラムを作り始めました。 プログラム名は、安直に「TGFM3」としました。 現状では、まだ、外部回路は作成しておらず、PWM 出力…
TGSTM32F4 版の機能が RX62N 版と同等 (V 1.2) となりました。 ステレオ・パンポット対応、サンプリング周波数 48 kHz でも同時発音数 16 を達成しています。 (→こちら) からアクセスできますが、ファイル本体は Yahoo ボックス上に置いてあります。 16 を超…
STM32F4-Discovery 用 FM 音源プログラム「TGSTM32F4」が、フリーの gcc ツールチェーンでコンパイルできるようになったので、ソース・パッケージを公開します。 (→こちら) からアクセスできますが、ファイル本体は Yahoo ボックス上に置いてあります。 フリ…
従来の STM32 用のソースを元にした STM32F4-Discovery 用 FM 音源プログラムができました。 (→こちら) からアクセスできますが、ファイル本体は Yahoo ボックス上に置いてあります。 今回は、HEX ファイルのみの公開としました。 と言うのは、使用している…
STM32F4-Discovery のユーザー・マニュアル「UM1472」が 2012 年 1 月 19 日付けで改定され、「リビジョン 2」となっていました。 rev. 2 では、総ページ数が 38 ページと、rev.1 に比べて 1 ページ増加しており、その追加されたページで、STM32F4 の OSC ク…
STM32F4-Discovery の外部接続用ヘッダ・コネクタ (P1、P2) に出ている信号で、ボード上のデバイスと接続されていない「未使用」のピンをまとめた図を作りました。 ポート名と信号名が併記されているのが、ボード上のデバイスと接続されているピンで、ポート…
STM32F4-Discovery の STM32F4 側の 8 MHz の水晶振動子 (X2) を取り外してソケットを実装し、水晶振動子を差し替えられるようにして 12.096 MHz での I2S の各種サンプリング周波数を測定してみました。 その結果、当然ですが、サンプリング周波数の相対誤…
HSE クロックの水晶振動子の周波数を 12.096 MHz に選ぶと、SYSCLK 168 MHz、USB クロック 48 MHz ジャストを維持したままで、I2S のサンプリング周波数の大部分を誤差ゼロで実現できることが分かりました。 (システム) PLL および PLLI2S のリファレンス周…
STmicroelectoronics のサイトに、STM32F4XX ファミリの (I2S クロックを含む) クロック設定のための ツールが用意されていることが分かりました。 Excel のマクロとして実現されていて、グラフィカルに表示されます。 ドキュメントとしては、アプリケーショ…
2 月 19 日付けの記事で、DAC 出力の左右非対称なリンギングは、アナログ部分の遅延特性によるものではないかと書きましたが、実際には、ディジタル・フィルタ部分で、あのような特性が生じていることが分かりました。 CS43L22 DAC のサンプリング周波数を 8…
STM32F4 の SPI/I2S モジュールには、オーバーサンプリング DAC 用のマスター・クロック (MCLK) を発生させる機能があります。 しかし、そのオーバーサンプリング比は 256 倍 (256 fs) に固定で、また、回路の制限により、SPI/I2S モジュールへのクロック (I…
前回のプログラムを実行して出力される、周波数 440 Hz の三角波と、のこぎり波の波形写真を下に示します。 DAC のオーバーサンプリングおよびフィルタリングによる帯域制限により、のこぎり波の立下り部分の両側に「リンギング」が生じますが、対称的ではな…
ボード上の外付けステレオ DAC (CS43L22) へ DMA を使用してオーディオ出力する簡単なテストプログラムが動くようになりました。 記事の最後にソースリストを示します。 単に、サンプリング周波数 48 kHz で周波数 440 Hz の音を、のこぎり波を左チャンネル…