CQ-FRK-FM3 基板用FM音源プログラム -- TGFM3 (3)

これまで、FM 音源プログラムのアプリケーションでは、周辺ハードウェア回路を実装し、マイコン基板を搭載するための「ベースボード」として、外形寸法 155 mm x 114 mm の秋月 A タイプ・ユニバーサル基板 (P-00185) を使ってきました。
しかし、今回は A タイプ基板の手持ちを切らしていたので、半分のサイズ (95 mm x 72 mm) の B タイプ基板 (P-00190) 2 枚に、それぞれ、マイコン基板と、周辺回路を実装して、両者をフラットケーブルで接続することにしました。
写真を下に示します。

周辺回路基板の方には、16 ビット・ディジタル・オーディオ DAC の ROHM BU9480F の回路と、16 文字 x 2 行のキャラクLCD およびインターフェース用の MCU の回路だけが実装してあります。
シリアル MIDI 用の D-SUB 9 ピン・コネクタと、(レガシー) MIDI 用の DIN 5P コネクタだけは実装してありますが、インターフェース回路は、まだ実装していません。
MIDI インターフェースは、すでに作成してある従来の回路を利用しています。
FM3 マイコン基板側は、単に基板のコネクタのピンと、フラットケーブルのピンとの間の「配線」がしてあるだけで、「回路」としては、5 V で駆動している LCD / MCU 回路からの 5 V 振幅のシリアル信号を 3.3 V 振幅内におさめるための抵抗分圧回路があるだけです。
FM 音源アプリケーションでは、基板上の LED を CPU 負荷率の視覚的な表示方法として使っていて、負荷が軽い時は LED が明るく、負荷が重い時は LED が暗く光ります。
これまでの FM 音源アプリケーションでは、LED ポート出力に RC 1 次フィルタを接続し平均化して、その電圧を AD コンバータで読み取って LCD 上に CPU 負荷率を数字で表示していました。
CQ-FRK-FM3 基板では、LED ポート (PF3) は、LED にだけつながっていて、コネクタのピンには接続されていません。
したがって FM3 基板では、この目的のために LED ポートの PF3 は使えず、別の出力ポートを割り当てる必要が出てきます。
そこで、CPU 負荷率の計測方法を従来とは変えて、タイマを 2 組使って、それぞれ、実時間 (経過時間) と、CPU 時間とを計測して、両者の比を計算することで求めることにしました。
この用途については、タイマには高度な機能は要求されず、単に、プログラムでカウントを任意のタイミングで停止し、任意のタイミングで再開することができれば十分です。
FM3 (MB9BF618T) では、「ベースタイマ」が 16 本、「多機能タイマ」が 3 本など、たくさんのタイマが内蔵されていますが、その中で、「デュアルタイマ」を CPU 負荷率計測に使っています。
これは、デュアルタイマについては、単純なカウント停止/カウント再開の動作がデータシートのタイミング・チャート上に明記されているのが読み取れたからです。
他のタイマについては、停止/再開動作が可能なのかどうか、停止/再起動 (再初期化) 動作に限られるのかどうかが不明でした。
CPU 負荷率は LCD 画面に % 単位の整数で表示されますが、その値と、LED ポート出力をデューティー計測可能なテスタで測って求めた値とを比較すると、% 単位の誤差の範囲では一致していました。