4 次 VCF CEM3320/V3320 (8) --- 2 次 BPF

 ゲインセル 2 回路を使った 2 次 BPF の LTspice シミュレーションの回路を下に示します。 「2 次」と言っても 1 次 HPF と 1 次 LPF の縦続接続で実現しており、 Q = 0.5 相当に固定で、Q の値は選べません。


 AC 解析の結果の振幅特性のグラフを下に示します。

 赤色のトレースが FCIN = -18.2 mV (周波数最大、ゲインセル電流最大)、青色のトレースが FCIN = 0 mV です。 以降、18.2 mV ステップでプロットされており、茶色のトレースが FCIN = 163.8 mV (周波数最小、ゲインセル電流最小) に対応します。
 BPF のピークを過ぎた高域側で、-42 dB 付近で特性が乱れているのは、共用している PNP バイアス回路を通じて LPF と HPF とが相互に干渉しているためです。
 以下のように、 HPF / LPF で PNP バイアス回路を独立させると、


 下に示すように素直な特性になります。