XR2206 (5)
文献 *1 に従って、5 個の差動対からなる「Gilbert sine shaper」の LTSpice シミュレーションをやってみました。
文献では、PNP トランジスタ差動ペア 5 個の接続方法と、次の式、
が示されています。
トランジスタを NPN に変え、この記事中に表示できるように、差動ペアを縦方向に接続した回路図を下に示します。
「」は 100 mV に選んであるので、 が +180°() に相当し、 が +360°() に相当します。
DC スイープによるシミュレーション結果のグラフを下に示します。
赤色のグラフが出力で、青色のグラフが理想サイン関数との誤差を 10 倍にしたものです。
サイン関数らしい形になっているのは±360°の2周期分だけで、その範囲を外れると -1 あるいは +1 に向かって減少/増加していきます。
2周期の範囲内でも、端に近づくと急激に誤差が大きくなっていきます。 ±180°の1周期分なら誤差は小さくなっています。