PSoC 4200 Prototyping Kit (31)

タッチ・センサ電極は、形状や配置を自由に設計できるプリント基板で実現するのが本来ですが、ここでは前回と同様に、片面ユニバーサル基板に銅箔テープを貼り付けて実現することにしました。
ただし、前回とは違って、「裏面/ランドのある面/ハンダ面」に銅箔テープをハンダ付けして電極を形成することにしました。
片面基板の「表面/ランドのない面/部品面」から「タッチ」し、1.6 mm 厚の基板自体を電極の絶縁/保護のための「オーバーレイ」層として利用します。
基板裏面のランドにハンダ付けするので、電極の形状/配置は自由には選べず、100 mil (2.54 mm) のグリッド上に乗る配置に限られます。
秋月の

「片面紙エポキシ・ユニバーサル基板 Aの小タイプ(138x95mm) 銅はく仕上げ」
(通販コード: P-00183、→こちら)

での電極の配置の例を下に示します。 (図をクリックすると拡大します)

st_p4_kb_small.jpg

この基板は、色は確かに「紙エポ」のクリーム色ですが、実際の材質はガラス・エポキシです。
上の図の薄い赤の「ドーナツ」は基板裏面の「ランド」を表しています。 (50 穴 × 30 穴)
緑色の斜め線の「ハッチング」で描いてあるのがタッチ・センサ電極です。
400 mil × 600 mil (約 10 mm × 約 15 mm) の長方形の銅箔テープの四隅を落とし、八角形にしてあります。
銅箔テープの縁をランドの穴の位置に重ねて配置すると、ランドが半分だけ露出するので、銅箔テープとランドの上にハンダを「盛る」ことにより固定します。
当然、ハンダにより「デコボコ」しますが、裏面には直接タッチしないので問題ありません。
G#/Ab のパッドのみ 1/2 グリッドだけ「オフセット」させて固定します。
「ベタ」のタテ/ヨコの緑色の線で描いてあるのがグラウンド/シールド電極です。
こちらも基板のランドとタテ/ヨコの銅箔テープとの間にハンダを盛って固定します。
C#/Db と D#/Eb との間のグラウンド/シールド電極のみ 200 mil (約 5 mm) 幅になっています。
実際の基板の裏面の写真を下に示します。

基板表面の写真を下に示します。

基板は不透明のクリーム色であり、表面から裏面の電極は見えないので、1/10 インチ方眼紙上にパッド位置を描いたものを貼り付けてあります。
回路図を下に示します。 (図をクリックすると拡大します)

st_p4_sch_small.jpg

タッチ電極と PSoC のピンとは 560 Ω の抵抗を介して接続します。 抵抗はなるべく PSoC のピンに近い側に置きます。
560 Ω というのはガイドラインで指定されている値で、これよりも大きくし過ぎると静電容量の測定に影響を与え、小さくし過ぎるとノイズ除去の効果が薄れます。