FM音源とは

FM音源とは、Wikipedia によれば

FM音源(エフエムおんげん)は、Frequency Modulation(周波数変調)を応用する音色合成方式を用いた音源。

減算式アナログシンセサイザーにはない複雑な倍音を持った金属的な響きを出す。ジョン・チョウニング博士を中心としてスタンフォード大学で開発されたものを、ヤマハがライセンスを受け実用化した。

FM音源 - Wikipedia

ということになります。
私も、このリンク先の Wikipedia の記事以上の事を知っているわけではありません。
FMシンセシス創始者、チョウニング博士らが書いた有名な本、

DXシンセサイザーで学ぶFM理論と応用

DXシンセサイザーで学ぶFM理論と応用

は、私も持っています。古い本なので、すでに絶版です。
当時の価格は 2,900 円でしたが、Amazon を見ると、中古品が 9,000 円以上の値で出品されていて、びっくりです。
ちなみに、この本の内容は、スペクトルとは何か、正弦波とは何か、倍音とは何か、というところから始めて、キャリアひとつ、モジュレータひとつの「単純FM」の場合の倍音構成をベッセル関数を使って説明しています。
さらに複雑な構成となる「複合FM」についても、ちょっとしつこいくらいにベッセル関数を使った説明を加えています。
そして、意外なことに、良く見かけるFM音源の基本式
 \quad\quad FM(t) = A \cdot \sin ( \omega_{\rm c} t + B \cdot \sin ( \omega_{\rm m} t) )
のような式は、この本には登場しません。
FM音源を実現するプログラムを書きたいとか、CPLD/FPGA を作りたいという用途にとっては、はっきり言えば、この本を読む必要性はありません。