PIC32MX220F032B USB MIDI ホスト (15)
PIC32MX USB MIDI ホストの基板を「箱入れ」しました。
と言っても、従来の基板ではなく、ケースにおさめるための基板を新たに作成しました。
メインのチップの PIC32MX220F032B が 220 円なので、今回は各パーツの単価が 220 円を超えないようにという「縛り」をかけました。
部品の USB タイプ「A」レセプタクル、極性統一型 DC ジャック (電圧区分 2)、DIN 5P ソケット等は 50 円 〜 100 円程度で問題ありませんが、問題はケースです。
加工が容易なプラスチック・ケースの中から、220 円縛りということでタカチの TW5-3-9 (W45 x H25 x D90 mm) を選びました。 (標準価格 220 円)
外観および内部の写真を下に示します。
チップ積層セラミック・コンデンサと表面実装型 3 端子レギュレータはハンダ面に実装してあるので見えていません。
ケースが小さいために外部と接続する 3 本のケーブル (USB、AC アダプタ、MIDI) が 3 方向に出る結果となりました。
TW5-3-9 ケース用の専用ユニバーサル基板 TNF39-70 も販売されていますが、標準価格 270 円となるので見送り、手持ちの秋月 C 基板 (加工が容易な紙エポキシ・タイプ) をカットして使っています。
USB キーボード・コントローラのデータを MIDI OUT から出力する機能だけに絞り MIDI IN の回路は実装しないなど、ハードウェアは極限まで簡略化しています。
KORG microKEY-37 では、USB ホストから set configuration されると赤い LED が点灯して動作可能になったことを表示するので、USB MIDI ホスト基板では LED を省略しました。 (単に USB からパワーが供給されるだけでは microKEY-37 の LED は点灯しない)
回路図を下に示します。 (10/23 追記: LED 回路を除去した際に配線の一部が残っていたのを修正しました)
USB ホストとして機能する最低限の回路に、
- デジタル・トランジスタ DTC114ES (ROHM 製)
- 220 Ω 抵抗 2 本
- DIN 5P ソケット
を追加しただけの回路になっています。
MIDI OUT 回路のインバータを省略するために、PIC32MX の UART 出力の反転機能を使っています。
具体的には、「main.c」ファイルの InitializeSystem() 関数の中の UART2Init() 関数を呼び出している行の下に
U2STAbits.UTXINV = 1; // invert TXD polarity
を挿入しています。