Gilbert Sine Shaper (5)
前回は、ポアソンの和公式から、 の(逆)フーリエ変換 を用いて を記述しました。
両者の違いは の因子だけなので、その点に注意して を計算すると、
となります。
ここで、 の値を が偶数の場合と奇数の場合とについて調べてみます。
が偶数の場合、 と置けば、
となり、この因子により の偶数の項はゼロになります。
が奇数の場合、 と置けば、
となり、 の奇数の項だけが残ることになります。
まとめると、
と表されます。
この式では、 を から まで変化させて、すべての奇数の整数について一項ずつ和を取っていますが、 を半分の範囲の 0 から まで変化させて、絶対値が等しい正と負の奇数の2項をひとまとめにして和を取るように変更します。
つまり、
に対し、
および
に対する項を計算して和を取ることになります。
この変更を加えると、
となります。
ここで、 は純実数の奇関数ですから、(逆)フーリエ変換の性質より、は純虚数の奇関数
となることが分かります。 これから、
となることが言えますから、 の式は、
と書き直せます。
ここで、指数関数と三角関数の関係 (II 巻、§42、pp.220)
を使いました。
あとは、 の(逆)フーリエ変換 を求めて代入すれば完成です、
以下、次回に続きます。