PX-150 (1)

私は SX-150 を持っていないので、実験用に SX-150 の VCO まわりの回路を基板に組みました。
実験が目的であり、音を聞いたり、演奏したりすることを意図していないので、EG や VCF は実装していません。
これを PX-150 (パクリ・エックスの意) と名付けました。
PX-150 基板の写真を下に示します。

基板の空きスペースには、測定用の回路や、 MIDI-CV コンバータなどを実装する予定でいます。
中央に3個並んでいるのは、OP アンプ2個が 8 ピン DIP に入っている LM358 です。
オリジナルの SX-150 では、OP アンプ4個入りで 14 ピン SOP の NJM2902 が使われているようですが、2個入りのタイプにすることにより、多くの種類の OP アンプに差し替えて実験できるようにしてあります。
3個の IC は、それぞれ左から、LFO、VCO、CV 入力バッファの回路を構成しています。
LFO は実験には必要ないのですが、発振を停止させた状態でも CV ミキサ入力からは切り離されておらず、ピッチにコンスタントな影響を与えているので実装しています。
オリジナルの SX-150 では 2.5 V のアナログ・コモン電圧は OP アンプを使って生成していますが、PX-150 ではシャント・レギュレータ TL431 で生成しています。
OP アンプの下の左側の 16 ピン DIP ソケットには、CV ミキサの抵抗が差してあり、改造した場合の回路定数変更がハンダ付けなしで行えるようにしてあります。
右側の 16 ピン DIP ソケットにはトランジスタ・アレイ「TD62507」を実装できるようにしてあります。
このトランジスタ・アレイではアンチログ・ペアのほかに、「ピタット」(PTAT) 電圧源を構成して、CV 発生側に供給し、CV 電圧自体に PTAT 特性を持たせて温度補償抵抗を不要にする回路の実験も行いたいと考えています。
16 ピン DIP ソケットに接して、もう一列 SIP ソケットが見えていますが、こちらにはディスクリートでアンチログ・ペアを構成する場合のトランジスタと温度補償抵抗を実装します。
現在は SX-150 の回路そのままなので、ディスクリートトランジスタが1個だけ実装されています。
一番下の 14 ピン DIP ソケットは Q2 のドライブに使うメタルゲート CMOS ロジック「CD4007UB」用です。
ソケット内側に実装されているのはデカップリング用の 0.1 μF の積層セラミックコンデンサです。
VCO 部の OP アンプを差し替えて撮影した波形写真を示します。
詳しい説明は次回以降の記事で行いますが、これは、のこぎり波のリセット部分を観測したもので、上のトレースが積分器として使われている OP アンプの出力、下のトレースがヒステリシス・コンパレータとして使われている OP アンプの出力です。
LM358 (NS)

LMV358 (NS)

LMC662 (NS)

NJU7032 (JRC)

NJM2100 (JRC)

LM358 (MOTOROLA)
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μPC358 (NEC)
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MC14577 (MOTOROLA)
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NJM3414 (JRC)
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NJM2115 (JRC)
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NJM2082 (JRC)
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NJM072 (JRC)
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