ICL7137 (4)
ICL7137 の標準の回路のままでセグメント出力から信号を引き出すだけでは適切なロジック・レベルが得られないことを説明します。
ICL7137 のセグメント出力の内部回路と、外部の 7 セグメント LED との接続の様子を下に示します。
ICL7137 (3)
ハードウェア / ソフトウェアを合わせたブロック・ダイアグラムを下に再掲します。
図では、ICL7137 からの 7 セグメント LED への配線に「パラ」ってセグメント・パターンの信号を取り出していますが、標準の回路のままではロジック・レベルが合わず、正常に信号が取り出せません。 LED 表示とセグメント・パターン・キャプチャを両立させるには回路を一部改造する必要があります。
また、精度の点で、実際の運用では LED 表示は行わず、信号を取り出すだけにする必要があります。 これらの点については、詳しくは後で述べます。
ICL7137 (2)
5 セグメント・パターンから BCD (Binary Coded Decimal) への変換部分を、 PLD (Programmable Logic Device) である Lattice GAL16V8 を使って「ランダム・ロジック」によるハードウェアとして実現した例を示します。
GAL16V8 の OLMC (Output Logic MacroCell) のモードとして、「Registered」モード以外の「Complex」モードあるいは「Simple」モードに設定すれば、入力を 10 本、出力を 8 本使えるので、2 桁分の回路をひとつのチップにおさめることができます。
入出力の割り当てのようすを下に示します。
ICL7137 (1)
V3340 の温度補償ずみ CV 出力 (アンチログ部の差動ペアのベースを駆動する電圧) は、最大で約 -180 mV から約 180 mV まで変化します。
マイコンでデータをロギングする場合、マイコン内蔵の ADC を使うためには、入力電圧の変化範囲を GND から電源電圧までにおさめる必要があります。
また、温度補償ずみ CV 出力は「DC」であり、AD 変換のスピードは要求されず、むしろ外来ノイズの影響を小さくできるほうが重要です。
そこで、変換スピードは遅いけれど、電源ハムなどのノイズに強い「二重積分型」ADC を使って測定することを考えました。
昔に秋月で買った ICL7137 使用の LED 表示の電圧計キットを改造して、マイコンと接続し、データをロギングするマイコン (あるいは PC) へ電圧の数値を送ります。
ただし、現在、秋月ではキットも ICL7137 チップ単体も扱っていないようです。
STM32CubeIDE 対応 TGSTM32F4 (1)
STMicroelectronics 製 STM32F4 マイコン・ボード 「STM32F4 Discovery」(STM32F407VGT 搭載) 用のFM音源プログラム 「TGSTM32F4」(2012 年 04 月 18 日に公開) では、開発環境として、無償版の Atollic TrueSTUDIO for STMicroelectronics STM32 Lite V 2.3.0 を使用しています。
このバージョンの TrueSTUDIO では、無償版にもかかわらずコードサイズの制限がなかったのですが、その後継のバージョンではコードサイズ 32 KB の制限が加わり、TGSTM32F4 プログラム公開の時点で V 2.3.0 はダウンロードできなくなっていました。