SX-150 の VCO の温度補償 (3) -- 特性測定(1)

回路をブレッドボードに組んで、動作を確認してみました。
ただし、手持ちの TEMPCO (温度補償抵抗) は 1 kΩ のものしかないので、R901、R5 はそれぞれ 1 kΩ、15 kΩ に変更してあります。
詳しく測定はしなかったので、精度の面については分かりませんが、回路としての動作は、ほぼ期待通りでした。
Q901 と Q2 は特に熱結合はせず、独立させておいたので、Q2 を指でつまんで暖めると Q2 の I_{\rm c} は増加し、Q901 を指でつまんで暖めると Q2 の I_{\rm c} は減少するのが確認できました。
R903 はなくても動作に問題はありませんでした。
特性の測定は下のような回路で行うことを予定しています。

Q2 の I_{\rm c} が一定値になるように OP アンプで CV 入力にフィードバックをかけ、その CV 電圧を電圧計で読み取ります。
回路図では Q2 の コレクタ負荷抵抗を VR で示してありますが、実際には固定抵抗を差し替えて測定するつもりです。

I_{\rm c} 側を「設定値」とし、CV を「測定値」としているのは、

  • I_{\rm c} はレンジが 1 μA 〜 1 mA と広く、設定も測定も難しい
  • CV は 0 V 〜 3 V の電圧であり、設定も測定も易しい

ことを考慮し、測定が容易な CV 側を測定値としています。
ちなみに、私は (安物の) ディジタル・テスターを3機種持っていますが、1 μA 以下の電流を測定可能なのは1機種だけで、残りの2機種は 10 μA 分解能です。
一方、DC 電圧測定では、2機種は 0.1 mV 分解能で、1機種が 1 mV 分解能です。