SH-2A 基板 (11)

CQ-FRK-SH2A 基板専用のベースボードを作り始めました。
写真を下に示します。
16 文字 x 2 行のキャラクLCD や、タクトスイッチなどは実装しただけで、まだ配線はしていません。
実際の外付け回路として機能しているのは、3.3 V レギュレータ、(レガシー) MIDI 入力と、SPDIF 出力の光送信モジュールだけです。

MIDI 入力に使うフォトカプラは、前の「使いまわし」ベースボードでは、一般的なディジタル出力の PC900V や TLP552 を使うのではなく、フォトトランジスタ出力の汎用 4 ピンフォトカプラとカレントミラーによる回路を使っていました。
今回のベースボードでは、また別の方法にしてみました。
それは、秋月で 4 個 200 円で販売している Sharp 製のフォトインタラプタ「GP1A53HRJ00F」(通販コード:I-02319)です。
このデバイスは受光部側に波形整形回路が内蔵されていてディジタル出力 (OPIC 出力) となっており、良好な応答特性が期待できます。
実際の出力波形もオシロで見た限りでは特に問題はないようです。 そのうち、もっと詳しく PC900 などの出力と比較して記事にしたいと思っています。
フォトカプラとフォトインタラプタは、原理的には同じ構造で、フォトカプラは全体がモールドしてあって外光の影響を受けず、絶縁耐圧や、通信速度などの規定がされています。
フォトインタラプタでは、光路の一部が露出しており、障害物により光がさえぎられることを検出します。 
受光側のスピードは規定されていますが、発光側は点灯しっぱなしで使うのが普通なので、特にスピードの規定はありません。 実際には MIDI で使う程度のスピードでは問題にはなりません。
MIDI 入力部の回路図を下に示します。 破線で囲ってある部分が GP1A53HRJ00F の内部回路です。

GP1A53HRJ00F の電源電圧は 4.5 〜 17 V で使うスペックになっていますが、3.3 V でも動作はしたので、3.3 V 電源で使っています。
GP1A53HRJ00F の出力論理は、

  • 入力電流ありで出力レベルが「H」
  • 入力電流なしで出力レベルが「L」

となっており、マイコンのシリアルインターフェースの要求する論理レベルとは反転しています。
同じシリーズの「GP1A52LRJ00F」などでは論理レベルは合っていますが、秋月で売っているのは「GP1A53HRJ00F」の方です。
PIC の EUSART モジュールのように、シリアル入力を反転する機能がある場合には問題ありませんが、SH-2A 内蔵モジュールでは反転機能はないので、ロジック・インバータを付けました。 ワンゲート CMOS ロジックシリーズの TC7S04F を使っています。