PX-150 (8)

プルアップ/プルダウン付きの NJM2904 で、入力電流の多い領域で、のこぎり波の上端がクリップした状態の波形写真を下に示します。

下に理想変換特性 (原点を通る直線) からの誤差を「セント」単位で表示したグラフを示します。

具体的には、出力周波数測定値の 2 を底とする対数を求め、理想特性での周波数の 2 を底とする対数を減算し、その結果に 1200 を掛けてセントに変換しています。
LMV358 と LMC662 のグラフは、ほぼ重なっています。
低電流領域で NJM2100 の誤差が大きくなっていますが、これは入力バイアス電流の影響によるものと思われます。
NJM2100 のグラフでは、電流が 10 μA 付近で誤差がゼロになっているように見えますが、これは理想変換特性の基準をその位置に設定したことによるものです。
大電流領域でも、小電流領域でも誤差が発生しているので、誤差が小さいのは中程度の電流の領域しかなく、その実際の誤差量は不明なため、仮に誤差最小の点を誤差ゼロとみなしてプロットしています。
NJM2904 についても低電流領域で誤差の増大が見られます。
LMV358 / LMC662 / MC14577 については、約 6 オクターブで 100 セント、つまり半音の誤差となっています。
プルアップ/プルダウンありの NJM2904 では約 5 オクターブで半音の誤差、プルアップ/プルダウンなしの NJM2904 では約 4.5 オクターブで半音の誤差となっています。