はじめに(1)

30年ほど前、学生のときに「ミニモーグ」のほぼデッドコピーのアナログシンセを自作したことがあります。 その後、すっかり遠ざかってしまい、シンセ自体も引越しを機会に処分してしまいました。
時は流れて、2006年はじめ、デザインウェーブマガジン誌の付録として、ARM7 コアのマイコン基板が付いてきました。 この基板を使って何か作りたいと考え、やはり、音がでるものが楽しいんじゃないかと、FM合成方式の音源を作り始めました。
なぜFM音源かと問われれば、それはFM方式のほうがプログラムとして実現しやすいからです。ソフトウェアでアナログシンセをシミュレートする場合、どうしても信号処理的なアプローチが必要になり、DSPではない一般のマイコンでは実現しにくいのです。
このFM音源プログラムの作成過程で、いろいろ検索するうちに、アナログシンセを自作する方々の Web ページに行き当たり、皆さんの掲示板などでの熱いやりとりを目にすることになりました。
それに影響され、約30年ぶりにアナログシンセを自作しようかと思い始めました。(はじめに(2)に続く)